2018年06月11日 (月) | 編集 |
2018年6月11日(月) 雨
「羊と鋼の森」を観てきました。
高校生の外村(山﨑賢人)は、ある日、体育館にあるピアノの調律に来た
調律師の板鳥(三浦友和)と出会い、板鳥にあこがれて調律師を目指す、
高校生の男の子の成長物語です。
大事件やドキドキのラブシーンがある物語ではなく
物静かに淡々と進んでいく作品です。
原作は、綺麗で流れるような文章です。
静かな森の風景が頭の中に浮かび、
ピアノ曲が頭の中に流れてくる作品です。
ただ、ピアノやクラッシック音楽に興味のない人には、
少し退屈かもしれません。
妹に原作を貸したところ、数ページ読んだだけでつまらない
と返されてしまいました。( ̄_ ̄|||
私は、すんごく面白かったんですけどねぇ...(^^;
んで、原作がすごく面白かったので、
映画も期待して観に行ったんですが...
ひとつひとつのエピソードの最後の部分が全部カットされて、
尻切れトンボのまま、次のエピソードに進んで...
重要なエピソードの大事なしめくくりのシーンが抜けちゃってるので、
なんだかスッキリしない欲求不満になる残念な作品でした。
原作で感動した部分が全部抜けているって...
ダメでしょ!?(--;
以下、ネタバレあります。
↓
↓
↓
板鳥(三浦友和)と外村(山﨑賢人)の出会いのシーンですが、
原作では、
昔の羊は山や野原で、いい草を食べていたので、
いい羊毛が取れた。
いい羊毛を贅沢に使って、フエルトを作っていたので、
いいハンマーが作られていた。
今では、こんないいハンマーは作れない。
ピアノの中には、フエルトのハンマーがあるんです。
と、板鳥が外村に話します。
山で育った外村は、ピアノから森の木々の匂いを感じるのは、
山で育った羊の毛を使っているからだと納得します。
それで、ピアノの材質は大雪山係の松ではないですか?と聞きますが、
アッサリと「外国の木です。」と言われてしまいます。
板鳥は、外村はピアノは弾けなくてもピアノが好きなんだ
と感じて、外村に「よかったらピアノを見に来てください」と
名刺を渡します。
映画では、このピアノの素材についての会話のシーンが
カットされていたため、板鳥が出会ったばかりの高校生に
名刺を渡したってことだけになってしまっていました。
出会いの重要なシーンなのにカットしちゃってるから、
原作を読んでいない人には、どうして、ピアノが弾けない外村が、
ピアノに惹かれて調律師を目指したのかがわからないと思います。
でも、そのまま、話は進んでいきます。
初めて、双子の姉妹(和音&由仁)のピアノを聞いた時、
戸村は、姉(和音)の静謐な中にも強さがあるピアノの方がいいと感じます。
でも、先輩の柳は、双子の妹(由仁)の明るく自由奔放なピアノの方が
面白くていいと言います。
他の人もみんな、由仁のピアノの方に惹かれています。
この外村が、姉のピアノの方がいいと感じたシーンも
インパクトが薄かったです。
双子の姉妹が、「陽と陰」の対照的な音を奏でるというシーンも
インパクトが薄かったです。
双子のピアノの「陽と陰」は、私がイメージしていたのとは
かなり違いました。
ここは、後々、とても大事なシーンの伏線となっているのに、
なんで、もっと印象深く撮らなかったのかなぁ...
ある日、姉(和音)は外村に、
妹(由仁)は、発表会など気にせず自由奔放に弾き、
練習しない日もある。
でも、自分はそんなことはできないから、つい練習してしまう。
家での練習では、家族も先生も褒めてくれる。
でも、発表会やコンクールでは妹(由仁)の方がいい演奏をする。
と、悩みを打ち明けます。
その時、外村は、自分と弟の将棋のことを思い出します。
家では自分の方が強いのに、将棋の大会に出ると弟に負ける...
映画はここまでで切れています。
でも、原作では
↓
外村は和音に、
発表会やコンクールで、由仁に負けるのは
和音さんが本番でミスをするからですか?と問います。
和音は、そうではなく、由仁が本番強いのだと言います。
外村は、和音さんが本番で力を発揮できなかったのではなく
ちゃんと自分のピアノが弾けたのなら、
それでいいんじゃないですかと言います。
和音は、その言葉に掬われて、微笑みます。
ここも大事なシーンなのに抜けていました。
原作で、とても好きなシーンだったので、
もー、なんでこのシーンがカットされてるのよぅ!?
と心の中で叫びましたよ!!
ある日、外村は仕事の帰りに由仁と出会い、
ピアノを調律して欲しいと頼まれて
一人で調律して、失敗してしまい落ち込みます。
映画では、先輩柳に直してほしいと頼むところで終わっていますが
原作は
↓
双子姉妹が、ひとつひとつの音はとてもいいと思うと
外村を慰めます。
外村が双子姉妹と仲良くなる大事なシーンです。
ここもカットしたらダメなんじゃないのぉ...
この失敗事件の前、柳が婚約者に指輪を渡すからと
仕事の途中に車から降りて帰りますが、
大事な指輪を車の中に置き忘れてしまいます。
その指輪がどうなったのかも、抜けていました。
↓
原作では、柳が外村に電話して、車の中にあると聞いてホッとします。
そして、外村の様子がおかしいので、どうしたのかと聞いて、
外村は、調律に失敗したので、翌日、直してほしいと頼みます。
この柳に調律をし直してほしいと頼むシーンだけがありました。
指輪は、最後の結婚式のシーンで映るので、
この置き忘れ事件は、「あ~、あの時の指輪だ」と分かるんですが、
原作を読んでいないと、指輪がどうなったのか
ラストまでわかりません。
原作を読んでない人は、指輪がどうなったのか
気にならなかったのかなぁ???
私なら、気になります!
双子姉妹のどちらかが、ピアノを弾けなくなったと聞いた時、
外村は、弾けなくなったのが和音ではないことを強く願います。
でも、その願いが叶えば、由仁がピアノを弾けないことになるので、
複雑な心境になる...
このシーンもカットでした。
他にも、色々と私の好きだったシーンがカットされていて、
欲求不満になりましたが、後ろの席の女子高生らしき二人は
「感動した~!」、「涙が出そうやった!」と話していたので
原作を読んでなければ、
それなりに素敵な作品だったのかもしれません。
私は二人に、
「原作を読んで! 映画よりもっといいから!」
と心の中でつぶやきました。(^^;
悪いことばかり書きましたが、
物静かに話が進んでいくところは、原作どおりでした。
そして、ピアノ曲はどれも素敵でした♪
特に、ラスト近くで双子姉妹が弾く「きらきら星変奏曲」は素敵でした。
私は、こんな「きらきら星」は、初めて聞きました♪
そして、エンディングの久石譲さん✕辻井伸行さんの演奏は、
とても素晴らしかったです。
映画館に行った目的の半分は、
辻井さんのピアノを映画館で聞くことだったので。(^^;;
映画しか観ていない方には、
是非、是非、原作を読んでいただきたいです!
原作はこちら。↓
羊と鋼の森 宮下奈都 文春文庫 ¥702(税込)
映画館では、どんな映画を観ても
途中でうたた寝してしまうことが多いのですが、
(薄暗いと眠くなる体質のようです)
今回は、一度も居睡りせずに観たと思います。>多分(^^;
でも、もしも居眠りしたことに気づかず、
カットされていたと思ったシーンが、
ちゃんと撮られていたら、すみません。m(_ _)m
多分、大事なシーンがカットされまくりで、
腹が立って、うたた寝できなかったんだと思うんですけどね...(^^;;
ポチッ!とよろしくです→
「羊と鋼の森」を観てきました。

高校生の外村(山﨑賢人)は、ある日、体育館にあるピアノの調律に来た
調律師の板鳥(三浦友和)と出会い、板鳥にあこがれて調律師を目指す、
高校生の男の子の成長物語です。

大事件やドキドキのラブシーンがある物語ではなく
物静かに淡々と進んでいく作品です。
原作は、綺麗で流れるような文章です。
静かな森の風景が頭の中に浮かび、
ピアノ曲が頭の中に流れてくる作品です。
ただ、ピアノやクラッシック音楽に興味のない人には、
少し退屈かもしれません。
妹に原作を貸したところ、数ページ読んだだけでつまらない
と返されてしまいました。( ̄_ ̄|||
私は、すんごく面白かったんですけどねぇ...(^^;
んで、原作がすごく面白かったので、
映画も期待して観に行ったんですが...
ひとつひとつのエピソードの最後の部分が全部カットされて、
尻切れトンボのまま、次のエピソードに進んで...
重要なエピソードの大事なしめくくりのシーンが抜けちゃってるので、
なんだかスッキリしない欲求不満になる残念な作品でした。
原作で感動した部分が全部抜けているって...
ダメでしょ!?(--;
以下、ネタバレあります。
↓
↓
↓
板鳥(三浦友和)と外村(山﨑賢人)の出会いのシーンですが、
原作では、
昔の羊は山や野原で、いい草を食べていたので、
いい羊毛が取れた。
いい羊毛を贅沢に使って、フエルトを作っていたので、
いいハンマーが作られていた。
今では、こんないいハンマーは作れない。
ピアノの中には、フエルトのハンマーがあるんです。
と、板鳥が外村に話します。
山で育った外村は、ピアノから森の木々の匂いを感じるのは、
山で育った羊の毛を使っているからだと納得します。
それで、ピアノの材質は大雪山係の松ではないですか?と聞きますが、
アッサリと「外国の木です。」と言われてしまいます。
板鳥は、外村はピアノは弾けなくてもピアノが好きなんだ
と感じて、外村に「よかったらピアノを見に来てください」と
名刺を渡します。
映画では、このピアノの素材についての会話のシーンが
カットされていたため、板鳥が出会ったばかりの高校生に
名刺を渡したってことだけになってしまっていました。
出会いの重要なシーンなのにカットしちゃってるから、
原作を読んでいない人には、どうして、ピアノが弾けない外村が、
ピアノに惹かれて調律師を目指したのかがわからないと思います。
でも、そのまま、話は進んでいきます。
初めて、双子の姉妹(和音&由仁)のピアノを聞いた時、
戸村は、姉(和音)の静謐な中にも強さがあるピアノの方がいいと感じます。
でも、先輩の柳は、双子の妹(由仁)の明るく自由奔放なピアノの方が
面白くていいと言います。
他の人もみんな、由仁のピアノの方に惹かれています。
この外村が、姉のピアノの方がいいと感じたシーンも
インパクトが薄かったです。
双子の姉妹が、「陽と陰」の対照的な音を奏でるというシーンも
インパクトが薄かったです。
双子のピアノの「陽と陰」は、私がイメージしていたのとは
かなり違いました。
ここは、後々、とても大事なシーンの伏線となっているのに、
なんで、もっと印象深く撮らなかったのかなぁ...
ある日、姉(和音)は外村に、
妹(由仁)は、発表会など気にせず自由奔放に弾き、
練習しない日もある。
でも、自分はそんなことはできないから、つい練習してしまう。
家での練習では、家族も先生も褒めてくれる。
でも、発表会やコンクールでは妹(由仁)の方がいい演奏をする。
と、悩みを打ち明けます。
その時、外村は、自分と弟の将棋のことを思い出します。
家では自分の方が強いのに、将棋の大会に出ると弟に負ける...
映画はここまでで切れています。
でも、原作では
↓
外村は和音に、
発表会やコンクールで、由仁に負けるのは
和音さんが本番でミスをするからですか?と問います。
和音は、そうではなく、由仁が本番強いのだと言います。
外村は、和音さんが本番で力を発揮できなかったのではなく
ちゃんと自分のピアノが弾けたのなら、
それでいいんじゃないですかと言います。
和音は、その言葉に掬われて、微笑みます。
ここも大事なシーンなのに抜けていました。
原作で、とても好きなシーンだったので、
もー、なんでこのシーンがカットされてるのよぅ!?
と心の中で叫びましたよ!!
ある日、外村は仕事の帰りに由仁と出会い、
ピアノを調律して欲しいと頼まれて
一人で調律して、失敗してしまい落ち込みます。
映画では、先輩柳に直してほしいと頼むところで終わっていますが
原作は
↓
双子姉妹が、ひとつひとつの音はとてもいいと思うと
外村を慰めます。
外村が双子姉妹と仲良くなる大事なシーンです。
ここもカットしたらダメなんじゃないのぉ...
この失敗事件の前、柳が婚約者に指輪を渡すからと
仕事の途中に車から降りて帰りますが、
大事な指輪を車の中に置き忘れてしまいます。
その指輪がどうなったのかも、抜けていました。
↓
原作では、柳が外村に電話して、車の中にあると聞いてホッとします。
そして、外村の様子がおかしいので、どうしたのかと聞いて、
外村は、調律に失敗したので、翌日、直してほしいと頼みます。
この柳に調律をし直してほしいと頼むシーンだけがありました。
指輪は、最後の結婚式のシーンで映るので、
この置き忘れ事件は、「あ~、あの時の指輪だ」と分かるんですが、
原作を読んでいないと、指輪がどうなったのか
ラストまでわかりません。
原作を読んでない人は、指輪がどうなったのか
気にならなかったのかなぁ???
私なら、気になります!
双子姉妹のどちらかが、ピアノを弾けなくなったと聞いた時、
外村は、弾けなくなったのが和音ではないことを強く願います。
でも、その願いが叶えば、由仁がピアノを弾けないことになるので、
複雑な心境になる...
このシーンもカットでした。
他にも、色々と私の好きだったシーンがカットされていて、
欲求不満になりましたが、後ろの席の女子高生らしき二人は
「感動した~!」、「涙が出そうやった!」と話していたので
原作を読んでなければ、
それなりに素敵な作品だったのかもしれません。
私は二人に、
「原作を読んで! 映画よりもっといいから!」
と心の中でつぶやきました。(^^;
悪いことばかり書きましたが、
物静かに話が進んでいくところは、原作どおりでした。
そして、ピアノ曲はどれも素敵でした♪
特に、ラスト近くで双子姉妹が弾く「きらきら星変奏曲」は素敵でした。
私は、こんな「きらきら星」は、初めて聞きました♪
そして、エンディングの久石譲さん✕辻井伸行さんの演奏は、
とても素晴らしかったです。
映画館に行った目的の半分は、
辻井さんのピアノを映画館で聞くことだったので。(^^;;
映画しか観ていない方には、
是非、是非、原作を読んでいただきたいです!
原作はこちら。↓

羊と鋼の森 宮下奈都 文春文庫 ¥702(税込)
映画館では、どんな映画を観ても
途中でうたた寝してしまうことが多いのですが、
(薄暗いと眠くなる体質のようです)
今回は、一度も居睡りせずに観たと思います。>多分(^^;
でも、もしも居眠りしたことに気づかず、
カットされていたと思ったシーンが、
ちゃんと撮られていたら、すみません。m(_ _)m
多分、大事なシーンがカットされまくりで、
腹が立って、うたた寝できなかったんだと思うんですけどね...(^^;;
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